まるで大奥!トプカプ宮殿の見どころ|ハレムの壮絶な歴史と観光の所要時間

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イスタンブールのトプカプ宮殿に行ってきました!トルコの観光地というと、モスクのイメージが強いですが、美しい宮殿もあるんです。宮殿内には煌びやかな財宝が納められ、ヨーロッパ中から集められた美しい女性たちが暮らしていました。トプカプ宮殿の見どころや歴史、レストランとギフトショップ、所要時間について解説します。

 

大帝国の皇帝が築いた宮殿

トプカプ宮殿は、オスマン帝国によって建てられた宮殿です。オスマン帝国は、今のトルコ共和国ができるまでイスタンブールを支配していたイスラム教の国です。何度も積極的にヨーロッパに攻め込み、イタリア、フランス、スペイン、オーストリアと領土争いを繰り広げました。1番強かった時代には、現在のハンガリーやギリシャ、ウクライナ、エジプトまで支配する大帝国だったそう。エジプトにまで遠征に行っていたなんて、驚きですね!

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そんなオスマン帝国の皇帝によって建てられたトプカプ宮殿は、皇帝の住まい兼政治を行うところとして使われていました。第一次世界大戦後にオスマン帝国が滅び、トルコ共和国ができると、トプカプ宮殿は一般公開されるようになりました。

トプカプ宮殿の見取り図

こちらがトプカプ宮殿の見取り図。1番左側にある挨拶の門から入ってくると、最大の見どころ「ハレム」の入り口があります。更に奥にある幸福の門を抜けると、宝物館や聖遺物館、レストランのある第四の庭へと続いています。

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“禁じられた場所” ハレム

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“禁じられた場所”の意味をもつハレム。ハーレムの語源にもなっています。ここには、皇帝に捧げられた大勢の女性たちが暮らしていました。彼女たちは、ヨーロッパ各地から連れてこられた奴隷でした。イスラムの法では、イスラム教徒を奴隷にすることができないため、女性達はキリスト教徒などの異教徒ばかりだったそう。

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オスマン帝国の皇帝は誰とも結婚せず、ハレムに暮らすたくさんの女性たちと子供を作りました。そして皇帝が亡くなると、子供たちの中から次の皇帝が選ばれ、残りの子供は殺されてしまいます。ハレムの女性達は奴隷という身分ながら、自分の子供を皇帝にすることができれば、その母として政治を操ることも可能でした。ハレムでは、皇帝の愛を勝ち取り、自分の子を皇帝にするための血生臭い争いが絶えませんでした。いやぁ恐ろしい世界。

こちらがハレム内の見取り図。観光客が訪れることができるのはピンク色の部分のみ。過去に起きた火災でかなりの損傷を受けたこともあり、敷地のほとんどが修復中でした。

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最初に訪れたのは、黒人宦官の部屋です。ここはエジプトから連れてこられた男性の奴隷達の部屋です。去勢され、ハレムの女性たちの世話を任されていました。ハレムに入ることが許される男性は、皇帝、皇子、そして宦官だけだったそう。通路には暗くて小さい部屋が並んでいて、なんだか寂しい場所でした。
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続いて訪れたのは母后の部屋。皇帝の母親が住んでいた部屋です。ハレムには階級制度があり、1番権力を持っていたのが皇帝の母である母后でした。奴隷であることには変わりありませんが、皇帝である息子の裏で、うまく政治を操っていたようです。

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続いて皇帝の間。ここはハレムで最も大きく煌びやかな部屋でした。皇帝は、ここで家族や女性たちと面会していたそう。さすが皇帝のための部屋、豪華で開放感があります。

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次はムラト三世の部屋。トルコで最も有名な建築家ミマール・スィナンによって作られた部屋だそう。スィナンは元々キリスト教徒だったのですが、徴兵され、オスマン軍として戦場に送られました。戦場で建築担当として働いたスィナンは、屈強な橋や塀をあっと間に作り上げる腕前が見込まれ、その後オスマン帝国直属の建築家に抜擢されました。現在も、トルコ各地にスィナンの作品が数え切れないほど残されているようで、観光中は度々スィナンの名前を耳にしました。

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続いて訪れたのは、皇子の部屋。皇帝の息子達が幽閉されていた場所です。オスマン帝国では兄弟殺しが認められていて、次の皇帝が決まると他の息子たちは殺されてしまいました。時代が進むにつれ兄弟殺しは無くなりますが、代わりに皇子の部屋に幽閉されるようになりました。黄金の鳥籠とも呼ばれた狭い部屋での幽閉生活で、気が触れてしまう皇子も少なくなかったとか。とある皇帝は、通行人に矢を放って遊んだり、ある日突然ハレムの女性達や宦官を生きたまま袋詰めにして海に沈めたりと、かなりの奇行が見られたそう。そりゃ、こんな狭いところに閉じ込められて、毎日陰謀と策略による殺害に怯えながら暮らしていたら、そのうち気が狂っちゃいますよねぇ。

1番最後の区画には、広々とした中庭があります。その横にあるのは、皇帝のお気に入りの女性たちが暮らしていた寵姫たちの部屋がありました。

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煌びやかなのに、どこか薄暗く閉鎖的。なんとも言えない気持ちになりました。身寄りもなく、外に出ることも許されず、一生ここで暮らしていくなんて、本当に息が詰まりそう。

第二の庭

トプカプ宮殿には、ハレム以外にも見どころがたくさんあります。順に解説していきますね。

ハレムの入り口のある第二の庭は、政治や行事が行われた場所です。中央にそびえ立つのは正義の塔。その下にあるのは会議の間です。ここで大臣達による会議が行われていました。

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皇帝はこの会議には参加せず、部屋の奥にある窓から様子を伺っていたそう。オスマン帝国の皇帝は600年という歴史の中で、だんだん部下や母親に政治を任せきりにしてしまいます。ですが彼らは国外政策よりも、内部の権力争いで精一杯。これがオスマン帝国衰退の原因のひとつになったと考えられているみたい。

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第二の庭の1番奥にあるのは幸福の門です。これより先は、皇帝のプライベートな空間です。

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第三の庭

幸福の門の真裏にあるのは謁見の間。海外の大使が皇帝に謁見した場所です。

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第三の庭の真ん中にあるのは図書館。王室の人のために、コーランや神学などの学術書が3000冊以上収められていたそう。比較的新しい建物だからか、明るくて繊細で色使いがおしゃれ。ここが1番好きかもしれない!

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図書館の右側にあるのは宝物館。オスマン帝国の贅を尽くした装飾品や、エメラルドに彩られた美しい品々、そして86カラットの眩いダイヤモンドを見ることができるようです。 オスマン帝国は、歴史上侵略や略奪をほとんど受けることがなかったため、財宝のほとんどが今もイスタンブールの地に残っているのだとか。訪れた時は改装中で、中に入れず。悔しい。

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宝物館の向かいにある聖遺物館は、オスマン帝国に伝わる聖遺物がある場所です。展示されているのはセリム1世がメッカを征服した時に持ち帰った預言者ムハンマドの足型、モーゼの杖、聖ヨハネの腕など。それ本当に本物?と疑いたくなるものばかりでしたが、中はすごい人混みで、まるで日曜日の美術館状態。展示物になかなか近づけません。内部は撮影禁止でした。

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第四の庭

第四の庭は、皇帝やその家族にとって更にプライベートなエリアです。庭にはキョシュクと呼ばれる小さな建物がたくさんありました。キョシュクは、ペルシャやインドの庭園なんかで見られる小さな建物のことで、キオスクの語源なんだとか。

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ここからは、金角湾とボスポラス海峡がよく見えます。いい感じ。

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カフェ「コンヤル」

第四の庭の一番奥にあるのはトルコ料理レストラン「コンヤル(Konyali )」。

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お値段は高めです。ガラス張りで室内なので、ここでランチにして涼もうとしたら、既に予約客で満席でした。

レストランの隣にはカフェテリア的なものもあります。こちらも味の割にはお値段高め。

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カフェテリアの席は残念ながら全て屋外ですが、景色はなかなか良い感じ。

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ボスポラス海峡を行き交う船を眺めながら、ジェラートを頂きました。観光中に、ひと息つくにはちょうど良かったかな。高いけど。

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ギフトショップ

チケット売り場の横にはギフトショップがあります。

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ただ、いまいちこれといって欲しいものがありませんでした。トプカプ宮殿の素敵なデザインを使って、おしゃれなグッズなんていくらでも作れそうなのに。もうちょっと頑張って欲しい!

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横にはちょっとしたカフェもありました。トルコの伝統菓子ロクムやコーヒーと一緒に休憩できます。
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所用時間は3時間程度

トプカプ宮殿はかなり広く、一回の訪問で全てを見るのは厳しいです。特にハレムは見どころが多く、オーディオガイドを聴きながら歩いていると、それだけで1時間くらいかかりました。その後も敷地内を2時間くらい歩いていたら、人混みに疲れて、集中力も切れてしまいました。あまり無理せずに、観たいエリアから優先的に見ると良いと思います。

トプカプ宮殿までのアクセスや観光のコツは、こちらで詳しく解説しています。