トルコの人気観光地「カッパドキア」。
イスタンブールからは意外と遠く、陸路だと11時間以上もかかります。またその敷地は広大で、満足に観光するには数日必要です。
アクセスに少々難ありのカッパドキアですが、大自然の作り出す絶景と、そこに溶け込むように暮らしてきた人々の痕跡は本当に美しいですよ。
カッパドキアの行き方と観光情報を紹介します。
イスタンブールからの行き方
カッパドキアがあるのはトルコのほぼ真ん中。
イスタンブールからはかなり遠いので、よほど時間に余裕がない限り飛行機を使うのがおすすめ。
バスのほうが圧倒的に安いですが、飛行機でたった1時間の距離をバスで11時間以上過ごすのは結構辛いものがあります。
一応鉄道もありますが、アンカラで乗り換えが必要な上、バス以上に時間がかかってしまいます。
空港は2つ
カッパドキアの空港は「カイセリ」と「ネヴシェヒル」の2つ。
イスタンブールからは、ターキッシュ・エアラインやLCCが運行しています。
カイセリ空港よりも、ネヴシェヒル空港の方が町に近くて便利でおすすめ。
ネヴシェヒル空港。とても小さな空港で、預け荷物を受け取った先は外でした。
空港から町までは遠く、ネヴシェヒル空港からは車で40分、カイセリ空港からは70分ほどかかります(混載車はそれ以上)。
事前にホテルにお願いすれば、有料で送迎車や混載車の手配をしてくれますよ。
ちなみに、イスタンブールにも空港が2つあります(イスタンブール新空港、サビハ・ギョクチェン空港)。2つの空港はかなり離れているので、航空券を買う際は、どちらの空港から出発するのかよく確認してから購入しましょう。
ホテルはどこが便利?
観光の起点となる町は「ギョレメ」「ユルギュップ」「ウチヒサール」の3つ。いずれかに滞在していれば、どの観光スポットにもアクセス可能です。
今回滞在したのはギョレメの町。3つの中では1番観光地らしい町です。
規模が小さくレストランやお土産屋も全て徒歩圏内なので、観光客にはとても便利。奇岩群の真っ只中にあるため、街中を歩いているだけで大自然を堪能できます。
自然の中に溶け込むような町は景観が良く、治安が良いので街歩きに最適です。
カフェで休憩。お皿に載ってるのはトルコの伝統菓子ロクム。求肥なので、もちもちした食感が美味しいですよ。
ユルギュップやウチヒサール辺りも車で通りかかりましたが、初めてのカッパドキアならギョレメにして正解だなという印象でした。
カッパドキアで泊まったホテル
今回泊まったのは、ギョレメにあるギョレメ・イン(Göreme Inn)。トリップアドバイザーで2019年トラベラーズチョイスに選ばれているホテルです。
ギョレメの街中にあるので、立地は抜群。建物が新しく清潔で、お部屋も素敵。
窓を開ければ、カッパドキアらしい光景が広がっています。
朝食のレストランも素敵。
早起きして部屋の窓からベランダに出ると、目の前に気球が飛んでいました!ガスを燃やす音まで聞こえてきて、大迫力です。
ホテルの各階にはちょっとしたスペースがあり、それぞれ違った景色を楽しめます。
屋上に上がれば、空に舞うたくさんの気球を360度眺めることができました。
唯一の欠点はプールが無いこと。
ただしカッパドキアは朝晩かなり冷えるので、昼間しかプールに入れません。昼間はずっと出かけていたので、結果的にプールがあってもなくても変わりませんでした。
観光は現地ツアーが便利
カッパドキアは交通の便が悪く、見どころも点在しています。
なので観光には現地ツアーがおすすめ。個人でまわることも不可能ではありませんが、かなり効率が悪いです。
英語のツアーであれば、現地に着いてからホテルで申し込むこともできます。
地図上の赤・青・緑のラインは現地ツアーで一般的に行われている3種類のコース。
主な見どころのほとんどは赤ラインのレッド・ツアーに集まっていますが、日数があればグリーン・ツアーもおすすめ。
今回利用したのはベルトラ(VELTRA)。海外の現地オプショナルツアーを探すのに便利なサイトです。
日本語ガイド付きのツアーがたくさん掲載されいるので、一度見てみると良いかも。
絶景!おすすめ観光スポット
カッパドキアといえば不思議な奇岩の数々。
訪れるまでは正直、岩ばかり見て何が面白いんだろうかと思っていましたが、実際にこの光景を目の前にすると、スケールの大きさに圧倒されました。
独特な地形は、大昔に降り積もった火山灰少しずつ風雨に侵食されてできたもの。まさに大自然が創り出す絶景です。
ただの岩と侮るなかれ。ポイントごとに毎回異なる景色を楽しませてくれますよ。
エセンテペと三姉妹
ユルギュップの側にある展望台「エセンテペ」。有名な三姉妹の岩はここにあります。
展望台からの眺めは本当に見晴らしく、360度視野いっぱいに広がる絶景を楽しめました。
木に飾られているのはトルコの魔除け「ナザール・ボンジュウ」。お土産としても大人気です。
パシャバーのキノコ岩
最もカッパドキアらしい写真が撮れるのは「パシャバー地区」。大地から突如として生えるキノコ岩は、海外では”妖精の煙突”と呼ばれています。
岩群の周りを歩いたり、少し高い場所から絶景を眺めることができました。
ローズバレー
「ローズバレー」はその名の通り、ほんのりとピンク色をした岩が特徴の渓谷です。
ここを訪れるならサンセットの時間帯がおすすめ。夕日で赤く染まる渓谷は、カッパドキアで最も美しい光景のひとつでしょう。
夕方になると、観光客がサンセットを見に展望台に集まります。完全に太陽が見えなくなると、自然と拍手が沸き起こりました。
気球からの絶景を楽しもう!
カッパドキアで人気ナンバーワンのアトラクションと言えば気球。日の出と共に飛び立てば、ここでしか見られない絶景に出会うことができるでしょう(ちなみに私は怖かったので、地上から友人を見守ってました)。
地下都市
トルコの歴史はとても複雑。ある時はキリスト教の国、ある時はイスラム教の国としてヨーロッパに多大な影響を及ぼしてきました。
カッパドキアにいくつもある「地下都市」は、ローマ帝国がキリスト教を認めるより前の時代、キリスト教徒が迫害から逃れるために隠れ住んでいた場所です。
地面に空いた入り口から降りていくと、中はまるで迷路のよう。大人1人が中腰でやっと通れるような狭い通路が続いています。
中ではワイン作りや家畜の飼育も行われていたそう。足場が悪いのでスニーカーがおすすめ。
ギョレメ野外博物館
ギョレメには、岩に掘られた洞窟教会がいくつもあり、その一帯が「ギョレメ野外博物館」として公開されています。
そのほとんどは、キリスト教国家だったビザンツ帝国時代に作られたもの。フレスコ画や当時の人々の生活を垣間見ることができます。
ギョレメ野外博物館は、町から歩いて行ける数少ない観光スポットです。ギョレメの町からは一本道。日中は治安も良さそうでした。
道中も素晴らしい景色で、歩いてて飽きません。
野外博物館に向かう途中にあるトカル教会は、野外博物館のチケットで入場できます。
ウチヒサール城
ウチヒサールで一際目立つのは「ウチヒサール城」。この巨岩は、昔から敵の侵入を防ぐ城塞として使われてきました。
上まで登ると見晴らしが良いですが、足場が悪いのでスニーカーがおすすめ。
城塞の全貌は、「鳩の谷」からよく見えます。町中にそびえ立つウチヒサール城は壮観でした。
グルメ情報
カッパドキアの名物といえば壺ケバブ(Testi Kebab)。肉、トマト、玉ねぎなどを壺に入れて焼く煮込み料理です。
肉料理は牛、羊、チキンが一般的で、味付けはトマトベースが多いです。オリーブオイル、ナス、ヨーグルト、チーズもよく使われています。
どこに行っても出される飲み物は「チャイ」。
トルコのチャイは、インドのミルクティーとは異なり、いわゆる普通の紅茶です。おしゃれなカップはおみやげ屋さんでたくさん売っていました。
カッパドキアはワインの産地でもあるので、ワイン好きならワイナリー巡りも楽しめますよ。
おわりに
今回カッパドキアを訪れたのは9月。イスタンブールに比べて湿度が低く過ごしやすいものの、日差しはかなり強烈でした。
水、帽子、日焼け止めは必須。白い奇岩の照り返しが凄いので、サングラスがあった方が良いかもしれません。
朝晩は日中に比べてかなり肌寒く、軽く羽織るものが必要です。せっかくプールのあるホテルに泊まっても、朝方や夜は寒くて入れません。
早朝の気球もかなり寒いと思いきや、バーナーの熱源のせいで暑かったそう。
それから絶対に持って行きたいのが歩きやすい靴。場所によってはかなり足場が悪いので、履き慣れたスニーカーがおすすめですよ!
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