ガラパゴス諸島を観光する際に必ず訪れるのが、エクアドルの首都キト。
1978年に世界遺産第1号として登録された、スペイン植民地時代の街並みが残る美しい街です。
ガラパゴス諸島の経由地として訪れた、キトの観光地を紹介します。
赤道記念碑
スペイン語で“赤道”を意味するエクアドルは、その名のとおり赤道直下に位置する国です。
記念碑の前で赤道を表す黄線をまたげば、体の半分は北半球、もう半分は南半球。記念撮影にぴったり。
実はこの記念碑、実際の赤道の位置とは200mほどずれているそう。
本当の赤道の位置とされる場所には、赤道博物館という建物があります。
ですが実はその博物館の位置もずれていて、博物館のそばにあるレストランが本当の赤道の場所なのだとか。
記念碑のまわりは小さな村になっていて、南米らしいカラフルな建物が並んでいました。
ツーリストバスで世界遺産の街へ
Quito Tour Busという2階建て観光バスは、キト観光に便利なツアーバスです。
朝9時から16時までの間、1時間かけて観光地を一周しています。15ドルで1日乗り放題。
事前に予約などは必要なく、乗車時にチケットを買います。バスの停留所は全部で11箇所。好きなところで乗降可能。
チケットを買えば乗り放題なので、途中下車して、1時間後に同じ場所から再乗車する事も可能。
乗車したのは新市街プラザ・フォッシュのバス停。サブウェイの前あたりです。乗車場所にはバスの看板と時刻表が出ていました。
バスは1時間に一本なので、ホテルの人にバスの来る時間を調べて貰ってからバス停に行きました。
バス2階席からの眺め。南米らしい景色が良い感じ。
バスの2階がフルオープンな上、赤道直下の日差しがきついので、帽子と日焼け止めは必須です。
バシリカ(ヴォト国立大聖堂)
ツアーバスに乗って最初に見えてきたのは、巨大な大聖堂、通称バシリカ。あまりの大きさに圧倒的な存在感を放っています。
建設が始まったのは19世紀ですが、「バシリカが完成した時、世界の終わりがやって来る」という言い伝えのもと、現在も未完となっています。
大聖堂のガーゴイルは、アルマジロやイグアナ、ガラパゴスゾウガメなどエクアドルに住む動物の形をしているそうですが、遠くてよく見えません。
キトの歴史の中では、まだまだ歴史の浅い教会です。
独立広場
旧市街の中心には、独立広場があります。周辺には、大統領府、大司教邸、市庁舎などが立ち並びます。ここでバスを降りて、独立広場を散策。
もともとキトには、インカ帝国の都がありました。しかしスペインからの侵略を避けるため、地元民によって破壊されました。
その後スペイン人により植民地化され、街にはルネサンス・バロック様式の建物が次々と造られました。
ここ旧市街は、スペイン統治時代の街並みがそのまま残る場所として、街が丸ごとユネスコ世界文化遺産の第一号として登録されています。
ちなみにこの時、同時にユネスコ世界自然遺産の第一号として登録されたのが、ガラパゴス諸島です。
世界遺産第一号を2つも持つエクアドル。凄い。
広場の真ん中にある、大きな記念碑。
右上でコンドルが、口に鎖の一部を加えています。足元の鎖を引きちぎり、自由に羽ばたいていくところだとか。
左下は、大砲、ライフル、そして十字架を担ぎ去っていくライオンです。コンドルはエクアドル人、ライオンはスペイン人を表しています。
上部には、フランスから送られた自由の女神。
エクアドルの人達の多くはキリスト教徒です。今日は日曜日なので、お店はほとんどクローズ。
広場では、地元の人たちが休日をのんびりと楽しんでいました。
警官がセグウェイに乗っています。強盗に遭ったら、これで追いかけてくれるのでしょうか。
サン・フランシスコ教会
続いて訪れたのはサン・フランシスコ教会。カトリックらしい、煌びやかな教会です。
スペインの植民地となった1534年から建築が始まり、完成までに70年もかかっています。
南米の植民地時代につくられた建築物の中で、最も大きな建物だそう。
教会の前からは、パネージョの丘が見えました。
ラ・コンパニーア教会
続いて、ラ・コンパーニア教会。素晴らしい彫刻です。
中に入ると、想像を超える美しさに圧倒されました。外観は灰色一色にもかかわらず、内部は精巧な細工が、眩いほどの金箔で覆われています。
内部は撮影禁止だったので、Wikipedia貼っときます。
Compañía de Jesús, Quito - Wikipedia
当時エクアドルでは金が豊富に採れたため、このような世界でも稀に見る教会を作ることができたそう。建設は1605年に始まり、完成までに160年もかかったそうです。
よく見ると、教会なのに、やたらと太陽のモチーフが使われています。当時はまだインカの神を信じる人が多かったのでしょうか。
パネージョの丘へ
さて、バスはキトの街並みが一望できるパネージョの丘へ向かいます。
パネージョの丘への道のりは、治安が悪いことで有名。ガイドブックでもネットでも、“丘までの道を歩いて行かないこと”と書かれていました。
というわけでツーリストバスを使って行ったのですが、こんなに細い道を、よくこの巨体で登るなぁと運転手に関心。
到着。ここで30分ほど休憩です。皆バスを降りて、自由に観光していました。
丘の頂上からは、巨大なマリア像がキトの街を見守っています。
ここからは、南米らしい街並みが一望できます。先程まで観光で歩いた広場や通りがよく見えました。
集合時間に遅れないように戻ると、ここからは折り返し。
遠くにバシリカ教会が見えると、そこから大きく道を外れて国道のような道を走り、再びプラザ・フォッシュまで戻って来てました。
旧市街の治安
日中であれば、観光地はそれほど問題なさそうでした。地元の家族連れ、カップル、欧米人の観光客だらけで、ヨーロッパの観光名所とそれほど雰囲気は変わりません。ただしスリは多いそう。
プラザ・フォッシュ
旧市街の北に位置するマリスカル地区は、たくさんのレストランやホテルが並ぶ新しい街です。
マリスカル地区の中心にあたるのが、プラザ・フォッシュ。たくさんの地元民や旅行客が行き交う場所です。
キト滞在中は、プラザ・フォッシュにある小さなホテル、カサ・フォッシュに泊まりました。クラブやバーが多いので、夜はかなり騒がしかったです。
2年ぶりの滞在だったのですが、ホテルの向かいに新しくゲイバーができてました。これが夜中になると、とにかく騒がしかった。
ホテルで朝ごはん。
生搾りフレッシュジュースが美味しい。
旧市街の観光を終えたあとは、プラザ・フォッシュでランチ。ホテルから徒歩30秒のマジック・ビーンというレストランに行きました。
エクアドル料理を試します。まずはエビ。衣のココナッツが強烈に甘い。
サラダ。こちらも決して不味くはないのですが、不思議な感じ。
ランチの後は、コロンビア発のコーヒーチェーン Juan Valdez へ。アメリカ大陸にはたくさんあるカフェのようです。
エクアドルはコーヒーの産地にもかかわらず、毎回カフェラテが美味しくなくて参っていたのですが、ここのは美味しかったです。
ケーキはかなり甘め。
夕方、時差ボケに加えて高地のせいかかなり体が怠くなってしまい、夕飯は諦めました。友人はサブウェイを持ち帰りしてました。
キトの気候と服装
キトの気候はほぼ1年中変わりません。最高気温25℃、最低気温10℃前後と、常に最適。
アンデス山脈の中腹に位置し、標高が3000m弱あるため、赤道直下にもかかわらず、とても過ごしやすいのだそう。
日中は日差しがきついので、日焼け止めと帽子があると良いです。夜は冷えるので、羽織るものが必要でした。
ガラパゴス旅行記
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